トルコ地震とプレートの関係は?
Qトルコ南部地震の発生メカニズムは?
トルコ南部を震源とする地震の死者の数が3万4000人を越えたとのことです。津波が無かったようなのにこの数には驚かされました。ご遺族と被災者並びに関係の方にお悔やみ申し上げます。
地理のブログですので地震のメカニズムでわかった点をまとめてみます。下の地図はプレートテクトニクス(新詳高等地図令和3年版・帝国書院よりお借りしました。)におけるプレート地図です。
トルコの大部分はエーゲ海・アナトリアプレートにのっていますが、南東部にはイランプレート・アラブプレートとの境界線があります。
確認出来たら、下に行きましょう。
☆下の地図はトルコ周辺のプレート地図拡大版です。
(産経新聞2023.2.13よりお借りしました。)
☆アナトリアプレートとアラビアプレートのプレート境界付近にある断層が動いたことが原因のようです。2016年の熊本地震の断層のずれが2mだったのに対し今回は2回で計4mの横ずれがあったとのことです。日本で大地震というと海洋プレート型をイメージしますが、今回は内陸プレート型。プレートの移動が陸地であるわけだから、揺れは相当に大きいが、津波は無い。日本人のイメージとは違うけれど、ビルなどの倒壊や崖崩れなどが相当大きいということがよくわかります。詳細は地図の下をごらんください。
☆毎日新聞2023.2.9によれば「この大地震では、東アナトリア断層帯でマグニチュード(M)7・8、北側の別の断層帯付近でM7・5の地震が続けて起きた。国土地理院によると、M7・5の地震の震源付近では断層の北側で西に約2メートル、南側で東に約2メートルずれ、計約4メートルの地殻変動があった。M7・8の地震では計約2メートルだった。M7・8の方が小さいずれだったのは、M7・5の方が震源が浅く、地表面に影響が出やすかったことなどが原因とみられる。
国土地理院の宗包浩志・地殻変動研究室長は「既存の断層に沿ってずれたことが明確にわかった。2016年の熊本地震でのずれは約2メートルだったので、今回の地震の規模の大きさを物語る地殻変動が見えている」と話した。
だいち2号は8日にトルコ上空から緊急観測。22年4月にトルコ上空から観測したデータと比較し、地殻変動量を分析した。【池田知広】」
☆今回は内陸のプレート境界での横ずれでしたが、日本の内陸プレート境界は①北アメリカプレートとフィリピン海プレートの境界がある富士箱根付近、②ユーラシアプレートと北アメリカプレートの境があるフォッサマグナ(糸魚川静岡構造線)付近ですから油断は出来ませんね。
(参考は下図 新詳高等地図令和3年版・帝国書院より)
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