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ひと味違う地理問題

地理大好きな方、地理学科生、社会科教師、受験生、ひまつぶしの方などを読者イメージにします。 印象に残る国・地域・地理用語、最新トピックなどを紹介。 単純暗記は他サイトにまかせて、「なるほど」と納得したり、「へえー」と意外性を感じて欲しい。 そんな思いでつくります。ごひいきにお願いします!!

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今年訪れる人口のXdayとは? インドが中国の人口を抜くってほんと?

Q、今年訪れる人口のXdayとは?

A、14億人超の人口を抱えるインドがついに中国を抜き、世界一になる日です 
国連のデータが残る1950年代以降続いた「中国が人口世界一」の時代が終わります 
国連によると、2022年の人口は中国が14億2600万人、インドが14億1200万人で、2023年中にインドが追い抜くと予測される。2050年にはインドが16億人を超え、中国は13億人強に減る見込み(東京新聞2023.1.3.ニューデリー共同)
 かなり先だと思っていたXdayがもうすぐやってくるわけです。世界の動きは多くの面で我々の予測を越えて相当早くなっています。
 地球温暖化も早まり、世界のあちこちで異常気象が頻発しているし、 日本は2023年ASIA-NIESのすべての国・地域に一人あたりGDPで抜かれます。(韓国に続き台湾にも抜かれるそうです) カリフォルニア州は州内で販売される新車の100%を2035年までに電気自動車かプラグインハイブリッド車にすることを義務付ける決定をしました。ぼんやりしている間に世界はずっと先へ行ってしまいます。気を抜けませんね。

☆中国の合計特殊出生率は日本を下回りました。 
中国の統計はその出所や公開年によってバラバラで、何が本当の数字なのかが曖昧だが、国連の数字から判断すれば、2021年の中国の出生率は1.16となっている。日本の1.34(2020年)よりも低い。ほんの数年前まで1.6-1.8を続けていたとは思えないほど、ここ数年で急低下した。中国は一人っ子政策をやめても出生率は全く上向かない。中国インドの人口推移
上の過去と将来予想のグラフを見ると、2023年に中印の総人口が逆転するのがわかる。さらにその後は差が開いていく。下の中国の合計特殊出生率のグラフを見ると現在の中国の劇的な急落がはっきりしている。日本は緩やかに下落してきているのにあまりに急速である。コロナの影響が理由ではと言う人のいると思うが、コロナ以前から下がっていることも良くわかりる
☆インドはどうなっているの?
 インドの合計特殊出生率も経済が成長する中で2.18に低下し、かつての5、6人という時代とは大きく変わってきました。ただ、過去の子供が多かった世代が子育て世代になっており、もうしばらくは人口増加が続いていく予測がされています。人口が増える国は、市場規模が拡大し、政治や社会が安定すれば必ず経済発展し、米中に並ぶ力を持つでしょう。

 米国と中国の競争と対立が激化する中で、独自外交路線を堅持するインドはG20議長国を勤め、政治・経済両面でさらに存在感を増します。ただ、事実上残るカースト制、女性の地位が低く社会進出が遅れていること。貧困層が大量に残る一方、ITで生まれた富裕層・旧マハラジャから続く特権層などもいて格差が相当大きくなっています。 

 隣国であるパキスタン・中国との国境紛争をかかえ核武装し、軍事力も強化しています。 大国意識が強まりつつあることも気になります。 いずれにしても米・中・印の3大国に、EU・露を中心にして世界の多極化がすすみ、展開していくのでしょう。
 

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